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その70                水アイロンと桜&鈴印のコテの巻

弓屋かえる堂さえきあすか

 「水アイロン」という言葉を、岩里祐穂さんが書かれた『おそうじ、料理がニガテでも、家事がもっと好きになる』(集英社be文庫)で知った時、なんて優しくて、ステキなアイロンだろうと思い、すぐさま真似をしました。
はじめてから半年くらい経ったでしょうか。テーブルの上に脱水機で絞られた洗濯物を、ザッとたたんで積み、しばらくほっておくだけの「水アイロン」。ただそれだけなのに、全体にバランスよく水分が馴染んで、タオルも衣服も干しやすくなるのです。それまでは洗濯機から洗濯物を取り出すと、直接ハンガーに干していたのですが、水アイロンしたほうが楽に干せるのですね。そうそう、考えてみたら洗濯カゴも同じことでした。わざわざたたんでカゴに入れるのは面倒なのにと思っていたのですが、理にかなった作業だったのです。

 アイロンといえば、電気アイロン以前に使われた“コテ”を数個持っています。つれて帰ったきっかけは、これまた本。板坂元さんが書かれた『文房具が好きな人の本』(日本実業社)を読んだ時に、アンティーク店で見つけたアイロンを、ペーパーウエイトとして使っているというお話に、「カッコイイ!」と思って意識するようになったのです。最初に出会ったのは、「桜」の花が中央にデンッと描かれたモノで、木製の赤い取っ手と、ずっしりとした重たさが、まさにペーパーウエイトだと思い喜んでつれて帰ったものの、使おう、使おうと思いながら10年以上経った今日でも、悲しいかな、いまだにペーパーウエイトとして使う生活は訪れていないのです。

 もうひとつのコテは、真ん中に「鈴」の絵と、右端には「1」の番号が描いてあります。番号の意味はよくわかりませんが、「1」があるのですから「2」とか「3」とかあったのではないでしょうか。桜のコテに比べると、少し軽いので、もしかすると「1」は重さを表していて、軽いという意味なのかも知れません。両方のコテの大きさはほとんど一緒なので、ペーパーウエイトではなくて、対にしてブックスタンドとして使おうかなぁと考えているところです。
例えば、読みかけの文庫本、聞きかけのCDを立てておけばいいのではないかと…。必要なくなったら、すぐに動かすことができるのもイイですよね。

 さて、生活の中でのアイロンがけはというと、実はあまりかけなくなりました。というのも以前はハンカチの代わりに手ぬぐいを使っていたので、せっせとアイロンをかけていて、ひそかに「自分はアイロン好き」、なんて思っていたのですが、どうも違ったようです。もちろんシワがのびるのは気持ちがいいし、楽しいのですが、手ぬぐいからハンカチ、ハンドタオルと変わっていくうちに、あまりかけなくてもよくなったのです。普段着にシャツやブラウスが、ほとんどないおかげでもあります(Yシャツはクリーニングに出しちゃうし)。
結構な枚数集めた手ぬぐいは、今は台所で大活躍。1枚は洗った食器を干すカゴ代わりに敷いて、2枚目は食器を拭くフキンとして使い、3枚目は濡れた手を拭く手ぬぐいとして、シンクの扉にかけてあります。常時3枚活躍しているのです。狭い台所から固定された洗いカゴがなくなったことによって、作業スペースが広くなったのは目から鱗状態でした。なおかつ手ぬぐいも大活躍。よかった、よかったと自画自賛しているのです。
 

インク壺が紹介された骨董屋の非売品
「コテをブックスタンドに」

 


2007年11月28日更新
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