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その26 「ラジオ体操の会・指導者之章」
バッチと小野リサさんの巻
弓屋かえる堂さえきあすか

 梅雨のある日、銀座の山野楽器にてCDを買いました。古いモノばかり買っている私にとっては、とても珍しいことです。だいたい私にとって音楽といえば、昔好きだった曲をたま〜に聴く程度で、日常生活の中ではあまり縁がないのです。特に引っ越してからというもの、毎日がバタバタと過ぎていくので、私の耳はすっかり鈍感になってしまった気がします。
 そんな私の耳ですが、常日頃携帯ラジオは持ち歩いているので、毎朝駅までの15分の道のりを、ラジオを聴きながら歩くというのが日課となっています。ある朝のこと、ラジオから流れてきた歌声に、ドキドキして立ち止まってしまいました。
 霧雨の降る中、目の前には大きな紫陽花の花が咲いていて、真っ白いクチナシの花からはステキな香りが漂い、足元にはつゆくさの花が可愛らしく咲いています。まるで今この瞬間、私のために曲が流れたんじゃないかと思うほど、曲と景色がピッタリと合っている静かな朝でした(実にメデタイ奴であります)。曲が終わったとたん、私は「小野リサ」という名前をメモしていました。そして、その日のうちに山野楽器に行って探し出し、いきなりCDアルバムを2枚も買ってしまったのです。
小野リサ「DREAM」
小野リサ「QUESTA BOSSA MIA…」

 購入したのは、小野リサさんの「DREAM」と「QUESTA BOSSA MIA…」の2枚。何枚もあった中から勘で選び、急いで家に帰って聴いてみました。ジャンルはボサノヴァです(もちろん何を歌っているのかは、歌詞カードをみないとわかりません)。コマーシャルで何度か耳にしたことのある「ムーンライト・セレナーデ」をはじめ、気持ちのいい、やさしい歌声に部屋中が包まれました。
 この歌声は、朝起きてバタバタと食事の準備をしながら聴くもよし。お昼に部屋中の窓を開けて、揺れる洗濯物を眺めながら聴くもよし。もちろん静かな夜に電気スタンドの灯りの中で聴くもよし。小野リサさんの歌声は、私の生活の中にすんなりと入ってきて、このまま定着しちゃいそうです。
 もしかすると、私が知らなかっただけで誰もがご存知かも知れませんが、少しだけ彼女について調べてみると、1962年にブラジルのリオで生まれ、10歳まではリオで暮らし、その後日本へ来られました。現在はリオと日本を行き来しながら活動しておられるそうです。ブラジルが好き、日本が好き。ブラジルに渡った日本人たちの歴史など、さらりと語っておられるインタビュー記事を読んで、ますます彼女に興味を持ち、好感を持ちました。小野リサさんを教えてくれたラジオに感謝です。
 
 しかし、「ラジオを持ち歩いている」って友人にいうと、決まって「おやじみたい」といわれます。私としては小さくてジャマにならないし、とても重宝しているのですけど‥‥。すでに5年は持ち歩いています。でも私くらいの女性が、ラジオを聴きながら歩いている姿は見かけませんネ。
 そういえば数年前にAMラジオから、南陀楼綾繁さんの奥サマ・内澤旬子さんの名前が飛び出して、ビックリしたことがありました。なんでも、内澤さんの書かれた書斎の絵がすごくいいというお話で、1人ニコニコしながら会社に向かったっけ。
 
 ラジオといえば、古物の中でも大変人気のあるジャンルです。大正14年に放送を開始した当初のラジオは、スピーカーが外付けになっており、昭和6年くらいまではそのデザインで使われてきたとか。以後スピーカーは内臓され、木製のステキなラジオがでまわっていき、昭和30年代に入るとプラスチックの外観に変わっていきます。
 私が「いいな」って思っているのは戦前の木製ラジオ。お部屋に飾って聴くことができたらステキだろうなぁって、お気に入りの古道具屋さんで見かけるたびに悩んできた1品ですが、今の私の部屋は電波の入りが悪くてラジオは聴き辛いので、最近あきらめることができました。なので、わが家には紹介できる古いラジオはありません。

ラジオ体操の会・指導者之章

 今回はラジオにちなんで、「ラジオ体操の会・指導者之章」バッチをご紹介したいと思います。どうしていきなり「ラジオ」が「ラジオ体操」になるかって? いいんです。実はラジオ体操って昭和3年に東京放送局でスタートし、翌年には全国中継され、戦前・戦後と多少変化しつつも現在にいたるという、ラジオの歴史には欠かせない、息の長い番組(?)なのでした。
 私はラジオ体操の歌が好きです。「あったらしい朝がきた、希望の朝が〜♪」なんて、時々口ずさんでいますし、友人のきんのすけ(女)も、一時はラジオ体操の曲を携帯電話の着信音として、わざわざ作成していたほどです。なんか不思議と元気がでるんですよね。ラジオ体操の歌って(私たちだけ?)。 
 ちなみに「ラジオ体操の会・指導者之章」バッチは、京都にあった今はなき「骨董鯨や」さんからやってきました。当時「オニギリの会」とか、おもしろいバッチに興味を持っていて、何個かつれて帰った中のひとつです。筋肉モリモリの男性が、日の丸をバックに体操している姿が描かれています。状態がとてもいいので、戦後のモノかと思ったのですが、文字が右横書きなので戦前につくられたようです。
 さてさて、私も血のめぐりをよくするために、歌だけではなくラジオ体操をやってみましょうか。

わたし


2003年8月8日更新
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その25 針箱の巻
その24 カエルの藁人形と代用品の灰皿の巻
その23 『池袋骨董館』の『ラハリオ』からやってきた招き猫の巻
その22 東郷青児の一輪挿しの巻
その21 西郷隆盛貯金箱の巻
その20 爆弾型鉛筆削の巻
その19 へんてこケロちゃんの巻
その18 転んでもただでは起きない!達磨の巻
その17 ケロちゃんの腹掛けの巻
その16 熊手の熊太郎と国立貯金器の巻
その15 単衣名古屋帯の巻
その14 コマ太郎こと狛犬の香炉の巻
その13 口さけ女の巻
その12 趣味のマーク図案集の巻
その11 麦わらの鍋敷きの巻
その10 お相撲貯金箱の巻
その9 カール点滅器の巻
その8 ピンク色のお面の巻 後編
その7 ピンク色のお面の巻 前編
その6 ベティちゃんの巻
その5 うさぎの筆筒の巻
その4 衛生優美・リリスマスクの巻
その3 自転車の銘板「進出」の巻
その2 忠犬ハチ公クレヨンの巻
その1 野球蚊取線香の巻


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